子どもが産まれると、多くの昔からの伝統行事がたくさんあります。
お宮参りにお食い初め、初節句、七五三と伝統行事は地域や家庭によってもやり方は様々です。
最近では、やらないとする方もいるのではないでしょうか。
我が家ではお宮参りは簡易に済ませてしまったため、七五三はしっかりとやってあげようと決めていました。
そんな七五三では男の子は羽織袴を着るのが伝統的です。
スーツでお参りする家庭も増えていますが、伝統行事をやるからには子どもが日本の伝統的な服装である羽織と袴を着ているのを、他で着る機会も少ないですから見てみたいと思いますよね。
ですが、購入したとしても着ても数回だと思うとなかなか買うにも勇気がいります。
そんなときに、簡単に羽織と袴を手作りできる方法をご紹介します。
七五三で男の子用羽織を手作り
5歳の男の子の七五三は幼児から少年へと成長したお祝いに初めて袴をはく「袴着(はかまぎ)」のお祝いです。
そのため、七五三で和装をするのであれば、袴は必須となります。
格式高い黒と白を基調とした紋付羽織袴が主流ですが、近年では色もデザインもさまざまなものがみられるようになりました。
ここでは無料の型紙を使用して、簡単に「なんちゃって羽織」を作る方法をご紹介します。
簡易版のため、無料の型紙は裏地と襠(まち)がついていないものが多いです。
本格的なものをと思われる場合は和裁の専門書を参考に製図した方が良いでしょう。
無料の型紙は「でぃあこす(D R C O S)」さんや「 うさこの洋裁工房」さん、「ミニマルChanの暮らし」さんを検索すると、丁寧な作り方の解説とともに型紙を提供してくださっています。
羽織作りのポイント
布地の軽いものを選ぶ。
着るのはまだ5歳の子どもです。長時間の場合は特に重たい羽織を着ていると疲れてしまいます。
ただでさえ慣れない和装に雰囲気で疲れてしまうでしょう。
ですので、なるべく負担を減らしてあげるべく、軽い布地を選んであげると良いと思います。
製作の流れ
デザインをきめて、採寸します。
型紙をおこしたら、必要な分の布地を用意して、実寸大の型紙から布に移して裁断し、縫製します。
ダウンロードした型紙にそった手順で行ってください。
また、お宮参りの産着が手元に残っている場合は、仕立て直して再度活用する方法もあります。
この場合は、産着の作り的に羽織に仕立て直すことはできないため、羽織の下に着る着物に仕立て直しすることになります。
こうなったときにはせっかくの仕立て直した着物が羽織を着てしまうと隠れてしまうので、あえて羽織を羽織らないという選択をする方もいます。
せっかくの産着ですので、ギリギリ切られる5歳のときにもう一度活用してあげるのも手かもしれませんね。
無料型紙で子供用袴を手作り
次は袴の作り方をご紹介します。
こちらも同様に無料の型紙を使用して作ることができます。
袴を作る際にもポイントが2点あります。
袴作りのポイント
① 羽織と同様に布地に軽いものを選ぶ
袴は布を折ることでひだをたくさん作るつくりのため、布の分量が多くなります。
そのため、動きづらくまだ小さいお子さんには長時間着ていることが大変です。
ポリエステル製の布地を使用すると、シワにもなりにくく、動きやすいと感じてくれるでしょう。
② 丈を短めにする
伝統的な袴ですと、くるぶしまであるものになりますが、カッコイイ反面かなり動きづらく、足元も見えづらく段差を踏み外したり、躓いたりとリスクが増えます。
せっかくの晴れの日に怪我をして楽しい思い出で無くなってしまうのは悲しいですよね。
せっかく手作りするのですから、少し短くしてあげると楽に着ることができるでしょう。
製作の流れ
羽織の製作とほとんど変わりありません。
まずは採寸をしましょう。
そして型紙をおこします。
ここで、実際の寸法で作る前に1/10の型紙を作って、必要となる布の分量を図るとわかりやすく進めることができます。
必要な分の布を用意したら、実寸大の型紙を布に写して、裁断して行きます。
裁断が終わったら、縫製です。
袴が綺麗に見えるためにはここでひだが上手に入れられていることが大切となってきます。
専用の折り目つけスプレーや仕付け糸で仮止めし、アイロンをしっかり描けるなどさまざまな方法がありますのでぜひ、綺麗なひだをつけてください。
デザインごとに作り方も異なりますので、決めたデザインの手順に沿って製作すると綺麗に出来上がるでしょう。
また、袴を着る目的が、神社にお参りに行ったり、食事会に参加するなど動きのある長時間の着用の場合は、しっかりと縫製する必要があります。
ですが、写真をとるだけなど、短時間で動きも少ない場合、細かい部分をマジックテープやクリップで止めるなど、見えない部分は簡略化して見える部分を細かに手を掛けるというのも良いでしょう。
男の子の羽織と袴を手作りするまとめ
本格的な羽織と袴を作りたい場合は、きちんと販売されている和装の本などを買って取り組むこともできますが、裁縫が得意でない場合はなかなか手がでませんよね。
動画などで作り方を挙げてくださっている方もいるので、文章と写真だけではわかりにくい方は動画も参考に作るととてもわかりやすいと思います。
是非、無料の型紙を使って一生に一度のハレの日を手作りの羽織と袴でお祝いして過ごしてください。